復興への想いをカタチにするため、農産物栽培・販売を通じて、地元の障害者雇用と地方創生に取組む「幸 満つる 郷 KDDIエボルバ 野蒜(以下、「幸 満つる 郷」は、IoTとAIを活用したスマート農業の実証実験を2019年6月1日(土)より開始しました!
TV取材が入る中、東松島市長 渥美様、市のご担当者様に視察いただいた初日を写真で振り返りながら、取組みについて紹介します♪
*導入したシステムの詳細情報は、リリース「東松島市で農業IoT「ゼロアグリ」導入」をご参照くださいませ
なぜ、スマート農業?
農業は、知識・技術・経験が必要とされる産業の一つです。
「幸 満つる 郷」では、例えば、栽培過程での肥料の投入や収穫の最適時期の判断は、種苗会社様からのご助言やご指導をいただきながら試行錯誤しながら取り組んできました。また、障害者を一般雇用していることから労働時間の課題などもあります。
そこで、ICTを活用して数値化されたデータをもとに栽培管理し、一部の作業を自動化することで、障害者が個々の特性を活かして活躍できる職場を提供していきたいと考え、今回の実証実験を開始しました。
IoT、AIで何ができるの?
実証実験を開始したスマート農業では、ミニトマトを栽培するビニールハウスで、日射センサーと土壌センサーを設置。
ミニトマトの生育ステージと品種ごとの特性に合わせた「水」と「肥料」の量をAIが計算して、自動で「水やり」「追肥」を行います。
配管から水と肥料を自動的に供給している様子
*左から、KDDI地方創生室マネージャー 福嶋様、東松島市長 渥美様、KDDIエボルバ 中澤社長
ミニトマトの生育状況を撮影して、スマートフォンやパソコン、タブレットから映像を確認します。録画した映像から過去の記録も確認することができます。
撮影した動画は「KDDI IoTクラウド Standard」に保存
人と作物に優しいスマート農業
ビニールハウスの天井には、温度に応じて日射量を制御する遮光カーテンを設置しました。
遮光カーテンは自動開閉することができるため、ミニトマトの生育を考える一方で、作業者の熱中症対策など体調管理を踏まえた温度設定ができるのが大きなメリットです。
ビニールハウス全体を覆う自動開閉の遮光カーテン
また、ICTで数値化されたデータに基づいて、AIで水分、栄養、日射量等の調整、管理するため、ミニトマトにとってストレスの少ない最良の土壌・生育環境につながり、甘味と酸味がほどよい美味しさアップにも期待が膨らみます。
今回の取組みについて、取材に応える中澤社長のオフショット♪
「幸 満つる 郷」稲葉所長 メッセージ
ミニトマトは、今年で3年目となります。
昨年は、試食販売を通じて、「いろいろなトマトがあるんだね」「すごく甘いね」「こんなに甘みや酸味が違うんだね」など、たくさんの声をいただきました。津波による塩害の土壌の上でミニトマトは栽培しています。それがミネラル等入って美味しいトマトになるのではと感じていました。
今回のAIを活用したシステムの最大のネライは、栽培する10種類のミニトマトの美味しさを追求することと収穫量のアップです!
今年の夏、このシステムで栽培したミニトマトを、お客様に試食していただき、「自分の好みのミニトマトを見つけたよ」「このミニトマトは、甘みと酸味のバランス良いね」と、社員みんなでお客様とお話できることを楽しみに取り組んでいきます。
甘くて美味しいミニトマトをお届けします!
収穫は、7月後半ごろから始まります。
美味しいミニトマトが皆様の食卓に並ぶ日を願い、育てていきます。収穫後は、地元量販店、直売所やau SENDAIでのBLC(ブルーリーフカフェ)マルシェで販売しますので、楽しみにお待ちくださいませ♪
1年目に収穫したミニトマト♪
*「幸 満つる 郷」の活動は、「野蒜ブログ」からご覧いただけます。