アルティウスリンクでは、希望のキャリアプランにあわせて複数の職種を用意しています。領域を定めず幅広い分野で事業を推進する「基幹職(総合職)」のほか、エンジニアとして専門性を発揮する「ITスペシャリスト職」があります。
2025年度は、ITスペシャリスト職の社員として40名が入社。7-8月の配属までの約4か月を同期としての絆を深めながら共に学びを進めていきます。今回は、ビジネスマナーやコミュニケーションスキルといった社会人としての基礎を習得する「ビジネス・ヒューマンスキル研修」から2日にわたって実施した「リーダーシップ研修」の模様をレポートします!ぜひ最後までご覧ください。
<20名ずつの2グループに分かれて密度の濃い研修を実施しました!>
■「早期に戦力となる人財を目指す」ための4か月
ITスペシャリスト職が目指す姿に掲げるのは「進化」と「価値」の2つのキーワード。進化は、自身に必要なスキルを考え、自ら学び、自ら進化していける社員となり、お客様企業とその先のお客様のために進化し更なる価値を創造すること。価値には、今、自身が最大限発揮できる価値を提供できる社員となることで、その価値の提供が自分自身の価値につながるとしています。新入社員には、これらの目指す姿に向けて「社会人としての自覚を持ち、業務で活用できる実践的なスキルと能力を身に着け、早期に戦力となる人財を目指す」とし、その実現に向けて、新入社員研修ではその土台となるような研修カリキュラムが7~8月の本配属までの間に組まれています。この研修期間に、基礎的な学びを習慣化し、配属までに必要なCCNAやITパスポートなどの資格を取得します。
それと並行し、研修の前半では「ビジネス・ヒューマンスキル研修」としてビジネスマナーやコミュニケーションスキルといった社会人としての基礎を学び、後半には「テクニカルスキル研修」としてエンジニアの基礎知識を習得。それらを掛け合わせて早期に戦力となる人財を目指すことが研修のゴールとなります。
また、本配属後もフォローアップ面談や研修を定期的に行い、1年間を通じて新入社員の成長をバックアップしています。
■自分自身のリーダーシップスタイルを知る~リーダーシップって何ですか?~
「私の好きなこと・もの」を共有するアイスブレイクを行った後、講師から新入社員たちに「リーダーシップとは何ですか?」と次々に問いかけ、それに反応して各々が思い描くリーダーシップを答えます。
<今年度の研修もインテリジェンスフィールド合同会社の講師が担当してくださいました>
その答えの多くは著名なリーダーや“集団を導くことができる人“というように挙げ、強いリーダーを想起していることが伺えます。そこで講師が「リーダーとリーダーシップは別モノ」と伝え、強いリーダーも必要であると同時に、ここにいる全員が得意分野でリーダーシップを発揮して仕事を進めていく力が必要であるとし、そのためには円滑にコミュニケーションができるスキルの習得が重要と研修の本題に進めていきました。
入社早々の研修でありながら、リーダーシップ研修が実施される背景には、昨年当社が策定したパーパス&バリューズが挙げられます。
バリューズ・9項目の「リーダーとして考え、行動する。」にあるように、立場や役職に関係なく、一人ひとりが状況に応じて主体的にリーダーシップを発揮し、責任を持って行動することが望まれています。“新入社員だから”“配属されたばかりだから”という理由で消極的にならないように今の段階から“リーダーシップは何か”を考えます。
そこで最初に行ったのは、自分自身のリーダーシップスタイルを知ることです。各々の性格が異なるように、リーダーシップスタイルも異なります。また、思い描くリーダー像と自身のスタイルが異なる場合には、リーダーシップを十分に発揮できない可能性もあるとし、「自分マップ」を描いて自身のリーダーシップスタイルを洗い出します。配られた用紙に自分を中心に置き、ランダムに用意されたコミュニケーションに関する36個のワードすべてを自身との距離感をイメージして配置します。
その後、グループワークへ移行。作成したマップを同じグループのメンバーへ説明し、ワードの配置が他人から見た場合にどのように感じるかコメントしてもらいます。自覚するイメージと異なるコメントがあった場合には、それを受け止め、他者から見える自分をマップに反映させていきます。
そうして作成したマップを理論に当てはめて客観視します。今回は、リーダーシップ論で幅広く活用されるPM理論に当てはめて自分自身のリーダーシップスタイルを認識しました。
続いては、それぞれのリーダーシップを上手く活用できるかを確認するために1時間みっちり時間をかけて行った2つのグループワークを紹介します。
■謎解き系ワーク「チーム・ラリー」で全員発揮型のリーダーシップを体感
1つ目のワークは、コミュニケーションのみで情報を共有し、回答を導き出す“謎解きゲーム”のようなワークです。
舞台は、ラリー形式で開催されているレース。1チームが3名で構成され、3つのチームがレースに参加しています。レースの走行ルートを洗い出しつつ、各チームの競技タイムを算出して順位を決定する内容です。
<それぞれの手に異なる情報が書かれたカード>
各人に手渡されたカードにはそれぞれ別の情報が記載されています。すべてが異なる情報ではなく、別のカードにも同じ情報が記載されている場合もあります。そのカードをグループ内で見せあうことは禁止。口頭のみで情報交換と共有を繰り返しながら正しい内容を整理します。グループ内の1人だけが知る情報や2人の情報を組み合わせることで正しい情報になるものも含まれており、一人で情報整理できない点が混迷を極めます。
誰がどのような情報を持っているかも分からず重複している内容もあるため、自分の発言が有益であるかをコミュニケーションのなかで判断するしかありません。また、記載順に情報を伝えても情報整理が追いつきません。コミュニケーションを円滑に進めながら適切なタイミングで情報を提供し、整理していくことが早期解決のカギとなります。
どのグループも時間がいくらあっても足りないといった感じで情報の整理を進めていき、競技ルートとタイムを予想します。今回、回答を導き出せたのが2つのグループ、タイムアウトになったのが2つのグループという結果でした。ポイントになったのはリーダーシップをどのように発揮するか。全員が異なる情報を均等に持っているなかでは、誰か一人のリーダーシップではスムーズに解決しません。全員がリーダーシップを発揮するタイミングを見計らい、その背後で別の誰かが情報を整理する。行われるコミュニケーションのなかで情報の密度を考慮し、出る者と引く者が役割をスムーズに交代しているグループが回答にたどり着けていました。
<発表された正解のルートは予想を上回るほど変則的でした>
回答が導き出せなかったグループは「冷静な判断が足りなかった」「レースのコースに対してバイアスがかかっていた」と悔しい様子を見せていました。謎解きをしながら全員発揮型のリーダーシップがどのような状態かを体感し、「リーダーシップとは何か」を考えるきっかけになったようでした。
■ワークの再挑戦は「同期の”つながり”を強化するイベント」の企画立案!
2つ目のワークは、同期の“つながり”を強化する企画の立案と発表です。
1つ目のワークでは、明確なルールがあり、当事者ではないため客観的な視点を持ちやすい内容でしたが、このワークは、自分たちが企画の立案者であり、参加者でもあるというより客観的な視点を持つことが難しいワークでした。
また、ゴールが“つながり”の強化という曖昧なものであるため、発想の自由度が高く、意見をまとめることも難しそう。限られた時間のなかで各々が意見を出し、まとめ、企画として立案、そして発表まで行うためには、企画を決定するまでのスピード感が求められます。身近な話題なだけにワイワイ楽しく会話をしているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
さらに途中でグループのうちの数名が意見交換で別のグループに向かうというイベントもありました。別のグループへ向かった人も他のグループから受け入れた人も、全員が自分達の企画を伝え、他グループの人からアドバイスを受けるリーダーとしてリーダーシップを発揮します。グループ全員が企画の趣旨と内容を同じレベルで把握していることの重要さが伝わる場面でした。時間いっぱい使って企画書が完成、全グループが順番に発表しました。
それぞれ、参加者全員で楽しみたいという想いが溢れるなか、社名やパーパスを意識した企画やエンジニアとして仲間と関わりたいという企画などが立案されていました。例えば、『婚活パーティーならぬIT活パーティー』を企画したグループは、同期とのつながりをただ楽しいだけでなく、これからエンジニアになるためのスキル強化もしたいという目的で婚活パーティーを模した企画を立案。参加者が事前アンケートで自分の興味・関心のある分野を提出。共通の分野で”マッチング”した同士で調査グループを形成。調査・研究した内容を後日行う先輩社員も参加する交流会で発表するという企画でした。新入社員同士が仲良くなるためには、近しいキャリアプランを持つ人が集った方が良いというアイデアに関心!3分間という短い発表時間でしたが、すべてのグループが思い思いの企画を披露してくれました。その後、審査員となった先輩社員にレビューとコメントを貰いリーダーシップ研修を終えました。
今回のワークを通して、リーダーシップの大切さと難しさを実感した研修となりました。次回は「テクニカルスキル研修」です。エンジニアの道へ進みだした皆さんの今後の活躍が楽しみです!