「私は人前で何かをすることが苦手なのですが、少しでも克服できるようにしようと思い挑戦しました」
「本番では緊張や少しのミスはありましたが、全力を出し切ることができました。日々の努力と周囲の方々の支えがあってこそ、できたことだと思いました」
2025年7月3日、障がいのある方々が日々培った技能を競い合う「アビリンピックやまがた2025」が開催されました。
アルティウスリンクは今年で3回目の出場。山形グリーンユニットのメンバーを中心に、拠点全体が一丸となって挑戦を重ねた様子をレポートします。
■山形グリーンユニットの挑戦
アルティウスリンクでは、現在グループ全体で約800名の障がいのある方がコンタクトセンターをはじめとした全国各拠点で活躍しています。その中でも「山形ワークプレイス」は専門部署「山形グリーンユニット」を設置し、農業・清掃・植栽などの業務を通じて、地域社会にも貢献している拠点です。
このユニットでは、スタッフの職業能力はもちろん、自信や仕事に対するモチベーションをさらに高め、自己成長を促進する機会として、3年前から「アビリンピック山形大会」への挑戦を続けています。
社名の由来「アルティウス(より高く)」の精神を体現するように、今年も多くのチャレンジが生まれました。
【チャレンジ①挑戦への意欲】
今年は昨年より4名多い13名が参加。
普段からスタッフは館内清掃などに携わっていますが、競技として清掃に取り組み、審査員や観客の前で実技を披露するのは大きな挑戦です。
それでも毎年参加希望者が増えていることから、挑戦への意欲が高まっていることがうかがえます。
【チャレンジ②拠点全体で支える力】
挑戦するスタッフを支えるために、参加しない側の体制づくりにも力を入れました。
練習期間や本番当日も通常業務が滞りなく進むよう、連携を強化し、サポート体制を整えました。
「挑戦する人を、みんなで支える」――これも山形グリーンユニットの大きなチャレンジです。
【チャレンジ③新しい練習のかたち】
今年は、ビルメンテナンス協会講習会の企画や、山形大学附属特別支援学校との合同練習など、新しい取り組みも実施。
異なる環境での練習は多くの刺激と学びをもたらし、限られた時間の中でも集中して取り組む姿が印象的でした。
< 業務の合間をぬって競技練習に励みました(左) / 合同練習の様子(右) >
■本番で見せた成長と成果
「練習開始当初は他の人についていけるか不安だった」
そんな声もあった中、約3か月間の努力を重ねて迎えた本番。アビリンピックにはいくつかの競技種目がありますが、アルティウスリンクは「ビルクリーニング部門」「ビルクリーニング(初級)部門」の2種目に参加しました。
競技では、緊張しながらも模擬オフィスでの清掃作業を時間内にこなし、挨拶や指差し確認、丁寧な動作など、日々の練習の成果がしっかりと表れていました。
< 大きな声で挨拶し、細かいところまで丁寧に作業を進めます。しっかりと日々の練習の成果が発揮できました >
結果として、ビルクリーニング部門で技能賞1名、ビルクリーニング(初級)部門で優秀賞1名・技能賞1名が受賞。
その堂々とした姿に、参加者全員の成長が感じられました。
■参加者の声から伝わる「挑戦の価値」
- 「練習の成果をすべて出し切ることができ、自信につながりました」
- 「掃除機の使い方が課題だったので、もっと研究して来年はお手本になれるよう頑張りたいです」
- 「初めての参加で技能賞を受賞できて、とても嬉しかったです。毎日の練習の成果が出せたと思います」
- 「優秀賞をいただけて光栄です。練習でも本番でも、一つひとつの動作を丁寧に行うことを意識しました」
挑戦を通じて得た経験は、業務にも活かされ、日々の仕事の質にもつながっています。
■チャレンジを称える社内表彰式
成果は、個人の努力はもちろん、チーム全体が一丸となって挑戦した結果です。
山形グリーンユニットでは、入賞者だけでなく、参加者全員に独自の「エントリー賞」、支えたスタッフ全員に「サポーター賞」 を授与する社内表彰式を開催しました 。
表彰式では、山形グリーンユニットが所属するDE&I推進部 部長から、次のようなコメントが寄せられました。
「個々の努力はもちろんのこと、周囲の支援とチームの力で成しえた成果だと感じます。サポートメンバーが企画した講習会の開催や特別支援学校との合同練習などの中で、出場者が互いに学び合い、高め合う力が根付いていると感じました 」
< DE&I推進部 中村 直子部長(左) / 表彰式では今回の挑戦をまとめた動画を視聴(右) >
この言葉からも、挑戦を通じて得られた成長やチームワークの大切さ、そして支え合う文化の価値がしっかりと伝わってきます。
■次のチャレンジへ向けて
「来年もまた参加したい」「日々の業務に活かしたい」
参加者からはそんな前向きな声が多く聞かれ、実際に技術力の向上が業務に反映されています。
アビリンピックへの挑戦は、山形グリーンユニット、そして拠点全体に多くの価値をもたらしています。
今後も、スタッフが自信と誇りを持って働ける環境づくりに取り組み、次なるチャレンジを応援していきます。
来年の挑戦にも、どうぞご期待ください!
「やまがたワークプレイス」山形グリーンユニットでは、さまざまな地域貢献活動(社外関係機関からの見学・実習受入、社外関係機関を招いての勉強会開催、講演会での講話など)にも取り組んでいます。
ご興味がありましたらお気軽にお問合せください!(ご相談窓口:y-gg@altius-link.com)
■「山形ワークプレイス」について
やまがたワークプレイスは「働きやすさを最重視」「多様な働き方を創出」「地元から愛され、支持されるセンターを目指す」の3つをコンセプトに、アルティウスリンク初の自社ビルセンターとして2014年5月に開設しました。
人材育成や雇用創出など多様な人財が活躍できる風土づくりに力を入れており、2015年に障がい者雇用をスタート。障がい者雇用専門部署の一つ「山形グリーンユニット」では、ビニールハウス農業や館内清掃のほか、「花と緑に囲まれた街づくり」を推進する植栽業務を行うなど、スタッフの個性や特性を活かした仕事を通じて社会活動に貢献しています。
また、結婚、出産、子育て、介護など、どのライフイベントにおいても仕事と家庭生活の両立を支援する制度、風土づくりが評価され、『やまがたスマイル企業認定制度』で最上位の「ダイヤモンドスマイル企業」に認定されました。