エンジニアBLOG

2025/04/18

IoT端末に関する開発業務について

初手のあいさつ

エンジニアブログをご覧の皆さま、こんにちは。
中途入社6年目のサエキです。

入社してから現在まで、通信事業者の現場でIoT端末に関する開発業務を行っております。
端末開発と言っても半田ごてを持って基板に部品を取り付けたりするわけではありません。
(やらないこともないですが …)

今回、そんなIoTに携わる現場をご紹介させていただきます。
そんな難しい話をするつもりはありませんので、飲み物片手に見て頂ければと思います。

IoTとは

IoTと聞いてどんな物、どんな事が想像できるでしょうか?
頭の中でイメージが湧いてきたそちらのあなた、是非とも今回の話を聞いて興味を
持っていただければ嬉しいです。

IoTは[Internet of Things]といって、「モノをインターネットに接続しましょう」という技術の事をいいます。
身の回りを探してみると結構そういった商材や端末が転がっています。
例えばAmazonのAlexaで「Alexa、部屋の電気をつけて」とお願いすると設定した部屋の電気がつきます。
例えばスマホ操作で「家の鍵を開ける」と操作すれば自動で鍵が開きます。

こういう技術やそれに対応した機械がまさにIoT技術を使ったサービス・商品です。
もちろん先ほど出した例え話はあくまでも一例なので、それ以外にもいろいろな場面で使われています。

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サエキの部署では何をしてるの?

では、私の配属先である部署で取り組んでいることをご紹介させて頂きます。
私の部署ではインフラ(ガス・電気・水道)に関するIoT端末の開発を行っています。
通信事業者として通信するためのモジュール(皆さんがお持ちのスマホにも搭載されていますが、
4G/5G通信するために必要なモデムだと思ってください。)を、
IoT端末を開発されているお客様に提供したり、通信事業者としてモジュールを組み込んだ端末を開発して
サービス化の一環を担うこともあります。そのような端末や商材を開発する部署だと思ってください。

もう少しだけ具体的な話をすると…皆さんのご家庭でも「ガス・電気・水道」が使用されていると思います。
使用した分だけ各インフラ会社から使用料を請求され、お支払いされていますよね。
この「使用した分」を各インフラ会社はどうやって調べていると思いますか?

答えは、各家庭に「メーター」と呼ばれる計量器が取り付けられており、ガス・水道・電気使用量を計量
(計量した値を検針値と呼ぶ)、料金を算出し請求する仕組みになっています。
ではその「メーター」の検針値は従来どのように確認されてきたのか…実はこれ、人力だったりします。

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検針員の仕事をIoT技術が引き継ぐ

各インフラ会社の検針員は毎日いろんな家、建物を訪問して検針値をチェックする訳ですが…
もちろん課題もあったりします、人力なので。

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一つは「検針員の高齢化に伴う人材不足」です。これは検針員に限らず社会全体の問題ではあるのですが…
東京のような都会では建物が密集しているので、かなり多くの人数で検針値の確認をしていかないと
毎月(水道は2カ月に1回)料金請求に間に合わなくなります。また田畑が多い郊外では建物が点在しており、
毎日十数キロ巡回しないといけない状態になっています。
これに加えて人材不足なので…料金請求が滞ってしまう可能性が出てきます。

他にも「訪問したけどメーターのある場所に立ち入れなかった」というパターンもあります。
ビルの場合集中的にメーターが設置されている場所があるのですが、
「管理人が不在で確認することができない」という状況や、郊外の家だと
「門があって居住者が不在で確認する事ができない」という状況が発生します。

他にも言い出したらキリがありませんが、ヒトの対応ではすぐに限界を迎えてしまいます…
それをIoT技術で解決しようとしているのです。

具体的に何をしているの?

IoT技術で解決、という部分にフォーカスを当ててご紹介します。
今までは検針員が各建物を訪問して検針値を確認する…といった事が行われていますが、
これをIoT技術でどう解決するのでしょうか。
答えは「各建物に設置されているメーターにNCUと呼ばれる端末を取り付ける」です。

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NCUとは(Network Control Unit)の略で、ここに通信事業者の先ほど出てきた「モジュール」を組み込んで
メーター検針値を通信事業者のネットワークを介してガス会社のサーバーに検針値を取り込むことができます。

先ほど課題として紹介した「高齢化による人材不足」もこれで問題解決ができますし、
「訪問したけどメーターのある場所に立ち入れなかった」という問題も解消することができます。
他にも「メーターが検知した異常アラームを即座に伝える」ことが出来ますし異常に対しても人力では
時間のかかっていたことが即座に対応できるようになりました。

こういった「人力では対応が難しい個所箇所をIoT技術で解決」させるための端末を開発する事が
私の所属する部署でのお仕事です。

IoT技術の可能性

私が所属する部署では主にインフラ系がメインではありますが、当然他にもIoT技術を使用している
部分が多く存在します。自動販売機の売り上げ管理、駅に設置されている無人会議室の利用管理、
人の流れをカメラでチェックして混雑度をチェック、これ以外にも想像できないようなアイデアが
IoT技術で活かせる可能性があります。
まだまだIoT技術は発展途上であり、未開拓のアイデアをお持ちの方はぜひ私たちと一緒にお仕事しましょう!

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最後に

インフラ系の業務は縁の下の力持ちというイメージがあるかと思いますが、自分の関わったサービスが
世の中で実際に使われているということを認識できるのは非常にモチベーションが上がります!
またそのような業務に関われるのは大手通信キャリアのグループならではかと思います。
というわけでこれにて締めくくらせていただきます。最後までご覧いただきありがとうございました!

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