エンジニアBLOG

2025/11/21

信用金庫で得意先(営業)をしていた私が、ITエンジニアで活躍するまで

はじめまして。竹下です。数年前まで信用金庫で営業をしていた私が、どのようにしてITの世界に飛び込んだのか、その道のりをご紹介します。

地元の信用金庫の営業マン。それが私の社会人としての第一歩でした。

お客様の課題と向き合った日々。数字が教えてくれたこと

2019年に新卒で信用金庫に入庫し、預金係、融資係を経て、最終的には法人・個人のお客様を担当する得意先係として駆け回る毎日でした。住宅ローンから事業性融資、保険、投資信託など、お客様の人生や事業の根幹に関わる金融商品を幅広く提案していました。

営業として大切にしていたのは、お客様一人ひとりの課題に真摯に向き合うこと。特にコロナ禍では、事業の先行きに不安を抱える経営者の方から、緊急融資のご相談を数多くいただきました。迅速な審査と手続きでお客様の資金繰りを支え、「ありがとう」の言葉をいただけた時の安堵感は、今でも忘れられません

必死に走った結果、数字としても確かな成果を残すことができました。

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しかし、やりがいを感じる一方で、私の心の中には新たな問いが芽生え始めていました。
「お客様の課題を、もっと根本的なところから解決する方法はないだろうか?」
金融という枠組みだけでなく、社会を動かす仕組みそのもの、つまり「IT」の世界への興味が日に日に強くなっていったのです。

ゼロからの挑戦。アルティウスリンクで始まった第二のキャリア

3年間の信用金庫でのキャリアに区切りをつけ、2022年8月、私はアルティウスリンク(当時KDDIエボルバ)の一員となりました。

配属されたのは、国内外のネットワークを24時間365日見守る監視・保守チーム。監視ツールのアラートが飛び交う環境は、まさに未知の世界。金融用語とは全く違うITの専門用語に、最初のうちは戸惑うことばかりでした。

しかし、ここで予期せぬ形で前職の経験が活きることになります。

「お客様の真のニーズをヒアリングする力」 は 「障害の根本原因を切り分ける力」 に。
「複雑な金融商品を分かりやすく説明する力」 は 「技術的な事象をチームや関係者に正確に伝える力」 に。

畑違いだと思っていた営業スキルが、ネットワークという社会インフラを守る仕事の土台になってくれたのです。トラブルシューティングで行き詰まった時も、営業時代に培った「粘り強さ」で最後まで諦めずに原因を追究し、解決できた時は大きな達成感がありました。

教えること、守ること、そして導くこと。加速した成長

アルティウスリンクには、挑戦する者に機会を与えてくれる文化があります。

入社から約1年が経過した頃には、新入社員を指導するチューターに任命されました。自分が苦労したからこそ、新人のつまずきやすいポイントが手に取るように分かりました。相手の理解度に合わせて教えるプロセスは、まさに営業時代のお客様への提案そのものでした。

そして2025年10月、私はチームリーダーを拝命しました。メンバーのマネジメントや業務の進捗管理、困難な障害発生時のエスカレーション対応など、責任は格段に大きくなりました。しかし、チューターで培った「教え、伝える」経験があったからこそ、迷いなくその職務に向き合えています。

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最後に。人生は「人間万事塞翁が馬」

振り返れば、私のキャリアは一見、遠回りに見えたかもしれません。しかし、人生における幸不幸は予測できないことを意味する「人間万事塞翁が馬」という故事成語があるように、私にとって金融業界で過ごした3年間は、ITエンジニアとして成長するための、この上ない準備期間となりました。

一見すると回り道に思える経験や、全く関係ないと感じる知識が、ある日突然、自分を助ける強力な武器に変わることがあります。

もし、この記事を読んでいるあなたが、過去のキャリアを理由に新しい挑戦をためらっているとしたら、伝えたいです。その経験は、未来のあなたが思いもよらない形で輝く、最高の財産になるはずだと。

アルティウスリンクは、多様なバックグラウンドを持つ仲間と共に、その財産を輝かせることができる場所です。この記事が、あなたの新たな一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。