SPECIAL | 特集

2024/04/24

【策定プロジェクト公開編】 委員会メンバーがプロジェクトストーリーを紹介

アルティウスリンクの社会的な存在意義を表す「パーパス(Purpose)」と、大切にしたい価値観・行動指針を表す「バリューズ(Values)」を策定した『未来をつくる合言葉策定プロジェクト』。このプロジェクトでは、デジタルBPOのリーディングカンパニーを目指し経営統合した両社に由来する未来に継承したい「今」を考え、なりたい未来に想いを馳せながら、アルティウスリンクとしての独自性を突き詰め、存在意義を探すプロセスをふみました。

約半年をかけて策定したその過程にはどんな議論があり、どんな想いが込められたのか――。策定にあたってのエピソードや未来への想いなど、ボードメンバーで組成された策定委員会メンバーを代表して2人に話を聞きました。

執行役員 運用企画統括本部

中西 美穂子 副統括本部長

1973年生まれ、熊本出身。2003年に旧KDDIエボルバの前身であるKDDIテレマーケティングに契約社員として入社。スーパーバイザーの経験を経て、総合職に登用。九州支社では部長、北海道や東北の運用部門本部長、四国や名古屋も含む関西支社長の経験を経て、2023年より現職。
座右の銘:「なせば成る、なさねば成らぬ、なにごとも」

執行役員 法人産業統括本部

上田 善孝 副統括本部長

1975年生まれ、大阪府出身。1999年、旧りらいあコミュニケーションズの前身であるもしもしホットラインに入社。オペレーションや営業の経験を経て、通信の自由化の時期に大阪センター長、官公庁のバックオフィスやマイナンバー対応業務など、東京と大阪の異動を繰り返す。BPOサービス本部長、ライフライン本部長を経て、2023年4月より現職。
座右の銘:「明けない夜はない」

※所属・役職は2024年3月インタビュー時点となります

大切にしたのは「シンプルでわかりやすい」メッセージ

まずはパーパスとバリューズの策定にあたり、大切にしたことについて教えてください。

中西

パーパスとバリューズはアルティウスリンクにおける不変的なものとして、10年後でも20年後でも、未来でもずっと使える言葉にしたいという想いを込めてつくりました。そのため、時代の変化とともに変わる言葉などは使わず、そのぶん一般的な言葉になってしまうのかもしれませんが、「新しいことにチャレンジする」や「進化する」など、そういった未来に向けた言葉や、気持ちや行動を表したキーワードを盛り込みました。

私たちの存在意義を社会に宣言するパーパス策定にあたり一番大切にしたのは、誰に対してもわかりやすいこと。当社のステークホルダーは、お客様企業、その先にいらっしゃるお客様、社員とそのご家族など多岐にわたります。何よりも「シンプルでわかりやすいメッセージ」にこだわって策定しました。

策定したパーパスとバリューズ
上田

特に私たちの会社は、2023年9月に経営統合を経たばかりで世間一般では名前だけ聞いても知らない人が多いと思います。それを踏まえて、わかりやすく、しかも「なんやこの会社」と思ってもらえるような印象に残るものにしたいと思っていました。

もちろん業界内では大手の会社としてご存知の方は多いので、その方たちには「アルティウスリンクらしさ」や「旧KDDIエボルバ(以下、エボルバ)らしさ」、「旧りらいあコミュニケーションズ(以下、りらいあ)らしさ」が継承されていると感じていただけたらいいなという想いでつくっていきました。

覚悟が決まったパーパスに対するみんなからの想い

策定までに約半年という長期間にわたるプロジェクトでしたが、一番印象に残っているエピソードを教えてください。

上田

どのワークショップも印象深いのですが、委員会のメンバーそれぞれがつくったパーパスの基となるアルティウスリンクの今や未来を描いたストーリーを見た「部長陣からのフィードバック」を目にしたときのインパクトが強かったのを覚えています。そのフィードバックでは、私たちが考えていたものに共感できるという意見と、共感できないという意見――見方によってはものすごく辛辣な意見もありまして、それを見たときに、「あぁここまで部長の皆さんも本気で考えてくれているんだな」と知れたことが、今回のプロジェクトに携わって本当に良かったと感じた瞬間でした。

もちろん自分でも「策定メンバーに選ばれたからにはしっかりやらねば」という想いでやっていましたが、あらためて部長の皆さんからのまっすぐな想いを目にすると、この策定プロジェクトもそうですし、それ以外の仕事全部でも、皆さんの想いを引き継いだ上で、自分がしっかりとリードしていかなければいけないと自覚した瞬間が、一番参加させていただいて印象深かったというか、本当に良かったことのひとつです。

部長クラスが参加した「ストーリーをつくる」ワークショップ 共感・非共感ポイントを協議し委員会へ提案
上田

それと策定する過程のなかで、会社の未来の姿を100個挙げるというワークショップがあり、あれがもう大変でしたね(笑)。みんなで100個ではなく、3グループにわかれてそれぞれで100個、合計300個考えるという――。

「アルティウスリンクの未来を考える」ワークショップのワンシーン
中西

たしかに大変でしたね(笑)。普段使わない部分の脳みそフル稼働で、10年後どころではなく、もう100年後ぐらいの未来のアルティウスリンクを想像しながら、みんなでもう必死に。

上田

ほかにも、パーパスやバリューズを最終化していくフェーズでは、言葉一つひとつにみんなでいろいろ頭を悩ませながら、「私たちらしさが伝わるか」とか「意志や決意が表現できているか」など、熱意を込めて一言一句磨き上げた記憶があります。

そういったところも含めて、できあがるまでの過程も非常に新鮮でしたし、仕上がった時にはこのようなまとまった言葉になっていますが、その裏には私たちの想いや考え、それだけではなく今まで両社が培ってきた大切な言葉や社員みんなの想いを組み取ったものができたということが、本当に私自身のモチベーションにもなりました。あらためてみんなの想いを背負ってやっていこうという、覚悟を決める良い機会になったと思います。

中西

私も上田さんと同じく部長陣からの厳しいフィードバックに衝撃を受けましたが、「社会的インフラを担う存在」「常にお客様にとっての伴走者で在りたい」「業界の事業変革と成長をリードする」など存在価値や未来への決意を示すポイントに共通する想いを抱いていたことが非常に嬉しく思ったことを覚えています。

またリーダークラスの社員の皆さんにはバリューズの基となるキーワードをあげていただいたのですが、その言葉を見たときにも、「進化」だったり、「失敗しても責めるのではなくて讃えよう」だったり、「成功も失敗もちゃんと分かち合おう」など、ここでも共通する想いが入っているのを見て、部長だけではなく広く社員の皆さんも同じ想いを持っていること、特に未来に対する想いが同じ方向を向いていることに、とても喜びを感じました。

この想いを目にしたときに、このパーパスとバリューズをつくる責任もそうですが、これを実現させていく、実行に移していくという責任もヒシヒシと強く、本当に強く感じまして、できあがるなかで、これから率先して浸透活動に移していかなければいけないという決意が生まれました。

もう一点、私はリーダークラスの社員ワークショップのなかで、「このパーパスを聞いて思い出す具体的なエピソードや実在の人物はいますか」という議題のなかに「上田さん」という名前が出ていたことにすごく感心いたしました。運用現場から見たときでも、上田さんがこのパーパスのようなことを普段から体現されている人だというところに、そんな人が身近にいることをすごくうれしく思いました。私も今後上田さんの発言や行動を見本にしながら、仕事をできればと思います。

上田

荷が重い!(笑)

リーダークラスが参加した「行動指針を考える」ワークショップ パーパスを体現する人が持つ価値観、行動について議論

SPECIAL|特集

2024/04/24

「パーパスに集い、自分と次の世代も一緒に働きたいと思えるような会社へ」ワークショップ参加社員座談会編

再認識した両社の共通点と新たな目標

さまざまなワークショップでの議論のなかで、両社の共通点や意外な気づきなどがあれば教えてください。

上田

まず両社で共通していると思ったところは、やはり従業員を大切にしようという姿勢と、業界内での競争力の源泉がしっかりオペレーション現場にあるということを大切にしているところです。経営統合というと皆さん最初は不安だったと思いますが、統合する前の打合せでも、両社同じところを大事にしているという印象を感じていまして、それがそのままこのパーパスをつくる時にも明らかになり、私はあらためて「あぁよかった、あのとき感じたことは嘘偽りなく、本当だった」と思いました。

中西

上田さんと同じく私も大きな違和感もなく、社員の皆さんが出してくれたワードもそれぞれの企業理念やビジョンに入っているキーワードがたくさん出てきていたので、両社大事にしていたことには共通項が多く、その考え方もみんなに浸透していたんだなと感じたところです。

今回のパーパスも今までの両社の企業理念やみんなの想いがきちんと盛り込まれていますから、全従業員にもしっかり浸透していくだろうなと確信していますし、これから更にパーパスを起点として社員同士のつながりも強くなることが、更なる高みを目指す企業成長の源泉になると思っています。

パーパスが決まった瞬間は、どんな想いだったでしょうか。

上田

まずはホッとしました(笑)。同じ想いを伝えるとしても、この言葉よりこっちの言葉のほうが絶対に伝わりやすいんじゃないかという議論など、そういう細部にまでこだわり抜いたところを含め、社内に対しても社外に対しても誇れるパーパスができたと思っています。

個人的には、もちろんイノベーションなどカッコいいところもやらなければいけないのですが、それだけでなく、人間らしさやよりリアルなことが表現できたことも嬉しく思っていますので、あとはこれをどう浸透していくか。そこが肝だと思っています。

中西

同じく完成してホッとしております(笑)。本当に一言一句、バーパスだけでなくバリューズに関しても、漢字とひらがなの使い分けから句読点の場所まで、みんなでこだわり抜いてできあがった言葉ですので、それだけ良いものができたと思っています。

あとは上田さんもおっしゃっていましたが、本当にこれからどう浸透させていくか。私は58,000人の全社員にこのパーパスの心を持ってもらいたいですし、当然お客様にも宣言しているわけですから、言葉だけではなくしっかり実現しているところまで感じていただけるようにしたいと考えています。何より、当社に関係する全ステークホルダーの皆様に対してしっかりこの想いを伝えていかなければならないという、重い、本当に重い責任を感じているところです。

パーパスへの想いとメッセージ

上田

このパーパスとバリューズには、なるべくわかりやすい言葉で「会社のありたい姿」を込めましたので、社員には「私たちが目指すべきものや思考の持ち方」として心に持ってもらいたいですし、今後自らもさまざまな場所で伝えていかなければいけないと思っています。私は特に「おもしろく」というフレーズが本当に気に入っていて、社内に対して「これから面白くするのは自分たちやぞ!」というようなメッセージと共に、「自分たちが考えて、自分たちが動ける」、そういう会社を体現できるように、しっかりリードしていきたいと思っています。

社会に向けては「私たちはこんな会社です」というメッセージとして、今までの両社の文化、大切にしてきているものがしっかりと継続されていることをお伝えできればと思います。その上で、私たちはお客様企業やお客様とともに歩んでいくビジネスタイプの会社ですので、このパーパスに込められた想いのとおり、パートナーと共に成長する会社として、一緒に成長していきたいと思います。

中西

私はこのパーパスのなかでは、「そのつながりを、もっとつよく。」という、この最初の2行に思い入れがあります。「両社の持つ良い点をつなげてよりつよくする」というところは、社会に対しても伝えたいですし、社員に対しては、「もっと私たちのつながりをつよくしていこうよ!」というメッセージを込められたと思っています。

何より社員の皆さんには自分たちの未来、将来にも、もっと期待してほしいと思っていますので、「自分たちでその期待をつくる、超えていく」という想いをこのパーパスとバリューズでしっかり共有し、一緒に実現していきたいと思います。

そのためには、私の信念として「社員のために働く」という言葉を宣言し、行動しています。その結果がお客様とお客様企業に必ずいい品質を提供できると思っています。そうすることによってお客様企業も成長して、それがアルティウスリンクの成長にもつながり、そして会社が成長すると当然社員にもまた還元されるという、このサイクルを絶対に途切らせたくない――。

その起点は、やはり社員だと思いますので、このつながるサイクルをつよくするというメッセージとして、このパーパスを通じて社員にも、お客様にも、お客様企業にも「私たちは社員を大切にしている」というところを伝え、今後も行動していきたいと思います。

SPECIAL|特集

2024/04/24

「パーパスに集い、自分と次の世代も一緒に働きたいと思えるような会社へ」ワークショップ参加社員座談会編