自己紹介
こんにちは、イシイです。
私は2018年に新卒でエンジニアとして入社し、
モバイルネットワークの業務支援システムの開発、上流から下流工程までを、8年ほど経験しました。
現在は、複数のシステムのプロジェクトマネジメントをするPMに就いて、4年目になります。
本日は、私が取得してきた「AWS認定資格」について、
「お薦めの認定資格と学習方法」「実際の業務での活用」などご紹介したいと思います。
AWS認定資格を学習中の方、これから学習したいと考えている方に、ご参考になれば幸いです!
AWS認定資格を取得する目的
社会人が資格取得をするためには、業務と勉強の両立が必要となり、労力や負担を伴うため、
資格取得の目的を認識して、モチベーションを維持することが、合格への第一歩になると思います。
私の場合は、「スキル向上」「キャリアアップ」を目的として、
AWS認定資格の受験を決めました。
①スキル向上
AWS認定資格では、クラウドサービスのデファクトスタンダードであるAWSを基に、
実務レベルの設計、運用、開発のスキルを習得することができます。
AWS以外(Azure、GCP、OCI)のクラウドサービスも、
デファクトスタンダードであるAWSの機能を参考にされていることが多く、
AWSを学習することで、他クラウドサービスを利用する際にも、スキルが活用できます。
②キャリアアップ
資格自体が客観的な評価の証明となるほか、
資格取得を通じて向上したスキルを業務に活かすことで、
業務の実績も向上し、キャリアアップ・昇格の可能性を上げることができます。
AWS資格について
クラウドサービスのAWS(アマゾンウェブサービス)の認定資格試験です。
試験はパソコンで実施するCBT(Computer Based Testing)方式で行われます。
AWS認定資格は、2025年時点で13種類存在します。これらは大きく以下の4つのレベルに分類されます。
■Foundational(基礎)
クラウド初心者向けに推奨されるレベルです。
- Cloud Practitioner
- AI Practitioner
■Associate(アソシエイト)
実務でAWSサービスを利用する方に推奨されるレベルです。
- Solutions Architect – Associate
- Developer – Associate
- SysOps Administrator – Associate
- Data Engineer – Associate
- Machine Learning Engineer – Associate
■ Professional(プロフェッショナル)
高度なスキルと豊富な経験を持つ方向けに推奨される最難関レベルです。
- Solutions Architect – Professional
- DevOps Engineer – Professional
- Generative AI Developer - Professional ※ベータ期間中
■Specialty(専門知識)
特定の専門分野に特化した知識とスキルを証明します。
- Security – Specialty
- Advanced Networking – Specialty
- Machine Learning – Specialty
お薦めのAWS認定資格
AWS認定資格には、「Practitioner」「Associate」「Professional」「Specialty」の4つのレベルと
各レベルで領域毎の資格が用意されている為、初心者から上級者まで、皆さんの状況に合わせて
受験資格を選べることも、大きなメリットの1つです。
①初心者ルート
Cloud Practitioner → 中級者ルートへ
・IT未経験者やクラウドサービスを始めて学習する方にお薦めです。
・AWSの各種サービスの概要を網羅的に学習することができるため、
全てのAWS認定資格の合格率を上げることもできます。
②中級者ルート
Solutions Architect Associate → Developer Associate → SysOps Associate → 上級者ルート or 専門特化ルート
・Solutions Architectでは、AWS上でシステムを設計するスキルを習得することができます。
各AWSのサービスの概要と、それをどう利用するかを学習できる為、エンジニアの職種問わず非常にお薦めです。
・Developer AssociateとSysOps Associateは、ご自身の職種に応じて取得順を決めるのがお勧めです。
開発者の場合にはDeveloper Associateを、運用者の場合にはSysOps Associateから学習することで、
ご自身の業務に近い部分から学習することができます。
・キャリアアップを目的としている場合、運用者がDeveloperの資格を取得すること、
開発者がSysOpsの資格を習得することも、非常にお薦めです。
運用者は開発へのキャリアシフトが見込めますし、開発者は運用効率の良いシステムを開発することができるようになります。
③上級者ルート
Solutions Architect Professional → DevOps Engineer Professional → 専門特化ルート
・Associateレベルで習得した設計/開発/運用のスキルについて、さらに大規模かつ複雑な構成でのスキルを身に着けることができます。
業務上では難易度の高い、複雑な課題にあたることがあり、それを解決することが必要になるため、
より実践的な課題解決のスキルを習得することに繋がります。
④専門特化ルート
Security Specialty / Advanced Networking Specialty / Machine Learning Specialty → 上級者ルート
・セキュリティ、ネットワーク、機械学習に特化して、設計・開発(実装)・運用を網羅的に学習することができます。
例えば、ご自身の業務がネットワークである場合、ネットワークの専門知識の資格を取得することでスキルの向上が図れます。
⑤特にお薦めの資格!
初心者の場合(Cloud Practitioner)
Solutions Architect Associate → Developer Associate → SysOps Associate
Solutions Architect Professional → DevOps Engineer Professional
これらの資格を取得できれば、設計、開発、運用のスキルを満遍なく習得でき、
AWSにおいても、他のクラウドサービスについても、必要な知識は殆ど習得できていると思います。
あとは、挑戦・実践あるのみです!!!
お薦めの学習方法
AWS認定資格では、試験範囲のサービスの知識を利用して、出題される問題に回答する必要があります。
合格するためには、以下の2つが必要になります。
①試験範囲のサービスの知識を習得すること
②その知識を活かして、判断・決断し、問題に答えを出すこと。
よって学習する際にも、知識の習得(インプット)と問題解決(アウトプット)の2ステップが必要となります。
インプット学習(知識の習得)
・参考書学習
参考書では、幅広く数の多いAWSサービスについて、概要から基礎知識を網羅的に学習できる為、非常にお薦めです。
・公式ドキュメント(AWSドキュメント)
最も正確な最新の情報源です。
実務でも頻繁に参照するドキュメントの為、公式ドキュメントで確認する習慣があると良いです。
・ハンズオン学習(AWS Skill Builder)
AWS環境を実際に操作することで、サービスの挙動や連携方法を理解できます。
概念だけで理解することが難しい場合に、手を動かして経験を積むことで理解の助けになります。
アウトプット学習(問題解決)
・問題演習サイト
オンラインで学習可能であり、豊富な解説でアウトプットと同時にインプットを行えるため、非常にお薦めです。
選択肢が正解である理由の解決に加えて、各選択肢が不正解の理由、
問題中で出てくるサービスの概要や公式ドキュメントへのリンクまで記載されている場合もあります。
問題は似ていても、サイトによって解説の粒度が異なるため、解説が豊富なサイトを選ぶことをお薦めします。
・公式サンプル問題
公式サイトで掲載されている問題で、試験の雰囲気を知るために役立ちます。
特にお薦めの学習方法!
・参考書学習
アソシエイト取得に向けて、参考書を利用して全サービスの概要と基礎知識を理解することをお薦めします。
AWS認定アソシエイト3資格対策本は、1冊で基本的なサービスの概要と基礎が記載されている為、お薦めです。
・問題演習サイト
参考書で全体的な知識を得た後に、問題演習サイトを利用して問題を解き正答率を上げていくことをお薦めします。
解説が豊富なサイトであれば、問題を解くたびに解説で概要と基礎知識の復習ができるため、
一度、参考書を読んだ後は、問題演習サイトのみでも学習が可能です。
実際の業務での活用
2019年からAWS認定資格の学習を始め、これまでに10個のAWS認定資格を取得することができました。
実務でIaaS/PaaS(KDDIクラウドプラットフォームサービス)を利用し始めたことをきっかけに、
アソシエイト3資格(SAA/DVA/SOA)を取得し、当時は担当システムの設計とインフラ構築を担当することが多かったため、
設計では、AWSのベストプラクティスも参考に、コンピューティング、ネットワーク、高可用性、データベースなど、
自ら設計・提案できる分野が増えました。
資格を取得した当初は、知識しかない状況でしたが、実務の中で、サーバーやネットワークやロードバランサーなどを
設計・構築・リリースすることで、経験を積むことができました。
当時は知識しかなかったため、少しミスをしたり間違うこともありましたが、チームで開発をしているため、
先輩方やパートナーと相談しながら、知見を合わせて進めることで、やり遂げられたと思います。
AWSの知識がなければ、これらの業務に携わることも、やり遂げることもできなかったと思いますので、
「資格を取得し、業務に挑戦したこと」は、自身のキャリアの中でも、大きな分岐点になっていたと感じます。
その後、自身がPL・PMとなった際も、数年かけてプロフェッショナル2資格(SAP/DOP)とスペシャリスト4資格を取得しました。
複雑な設計におけるテックリードや、システム企画時のベストプラクティスの提案、トラブルシューティングの対応など、
重要な業務をやり遂げる為に、学習した知識が支えとなっていたと感じています。
終わりに
キャリアの中で、アプリ、サーバー、ネットワーク、ファイアウォール、ロードバランサー
データベース、モニタリング、セキュリティ、アナリティクスといったさまざまな業務を経験することができましたが、
これも「AWS認定資格で、様々な領域のベストプラクティスを学習し、困った時に知っているのでやってみます!」と声を上げられたお陰だと感じています。
AWS認定資格の取得に向けて、現在学習中の皆さんはもちろんのこと、
これから学習を始めたいという方も、学習した知識をで活用することができれば、
必ずスキルアップ・キャリアアップに繋げられると思いますので、自信とやる気をもって、一緒に頑張りましょう!!

