サプライチェーンマネジメント

アルティウスリンク(以下「当社」)は、サプライヤー様との公正で透明性の高い取引を通じて、人権・労働、安全衛生、環境、公正取引・倫理、品質・安全性、情報セキュリティ、事業継続に関するリスクを継続的に把握し、改善に取り組みます。

当社は、サプライチェーン全体における持続可能性を事業継続と企業価値向上の重要課題と位置づけ、サプライヤー様との対話・評価・改善支援を通じて責任ある調達を推進します。

方針

持続可能な責任ある調達方針

当社は、「KDDIグループ持続可能な責任ある調達方針」および当社の「サステナブル調達基準」に基づき、以下を調達活動の基本方針とします。

  • 法令遵守・国際規範の尊重
  • 人権・労働への配慮
  • 安全衛生の確保
  • 環境への配慮
  • 公正取引・倫理の遵守
  • 品質・安全性への配慮
  • 情報セキュリティの確保
  • 事業継続体制の強化
  • サステナブル調達の推進

これらの方針は、購買管理規程に定めるすべての調達に適用し、必要に応じて見直します。

制定日 2024年8月1日
改訂日 2026年8月1日

KDDIグループ持続可能な責任ある調達方針

KDDIグループ持続可能な責任ある調達ガイドライン

パートナーシップ構築宣言

当社はサプライヤー様との共存共栄を目指し、パートナーシップ構築宣言の内容を遵守します。

パートナーシップ構築宣言

パートナーシップ構築宣言

取引先への期待

当社は、サプライヤー様に対し、当社方針の理解と実践をお願いしています。
新規取引開始時および定期調査時には、サステナブル調達に関する期待事項を共有し、必要に応じて確認書、契約条項、アンケート、説明会などを通じて取り組み状況を確認します。

体制

サプライチェーンマネジメント推進体制

当社は、サステナビリティ担当役員のもとに設置するサステナビリティ推進委員会と、総務本部を事務局とするサプライチェーンマネジメント推進体制により、方針策定、リスク評価、サプライヤー調査、是正対応、研修、KPI管理を行います。取締役会は、持続可能な責任ある調達に関するリスク管理、活動実績、改善計画の報告を受け、監督します。

また、本方針およびサプライチェーンマネジメントの取り組み状況について定期的に確認し、その有効性および実効性の評価を行います。さらに、法令の改正、社会情勢の変化、サプライヤー様への調査結果その他の関連情報を踏まえ、必要に応じて本方針およびサプライチェーンマネジメントに関する取り組み内容の見直しを実施します。方針または取り組み内容を改定した場合は、その改定日を明示し、最新の内容を公表します。

サプライチェーンマネジメント推進体制

取り組み

リスク特定・評価方法

当社は、事業特性、調達カテゴリ、発注金額、取引継続性、地域・業種リスク、情報セキュリティ、労働集約性、環境負荷などを踏まえて、「重要サプライヤー」を特定します。
特定したサプライヤーにはSAQ(Self-Assessment Questionnaire)や第三者評価結果の確認を実施し、回答結果に基づいてリスクレベルを分類します。

当社が認識する主なサプライチェーンリスク

当社は、カスタマーサクセスを実現する次世代コンタクトセンター・BPOサービスなどを主業としており、人財が事業運営およびサービス品質を支える重要な経営資源であると認識しています。
そのため、サプライチェーン上においても、「人権・労働」を主要なリスク領域と位置づけ、労働時間、適切な賃金、安全衛生、差別やハラスメントの防止、強制労働・児童労働の防止などについて、SAQや第三者評価結果、サプライヤー様との対話を通じて継続的に確認しています。

アンケートの実施

当社は、重要サプライヤーに対しKDDIグループとして通信会社3社(NTT、KDDI、ソフトバンク)共通SAQ、またはEcoVadisなどの第三者評価結果を活用した調査を行います。
SAQでは、人権・労働、安全衛生、環境、公正取引・倫理、品質・安全性、情報セキュリティ、BCP、苦情処理、2次取引先管理などに関する管理体制や運用状況を確認します。
回答結果は、課題把握、サプライヤー様との対話、改善支援、調達判断の参考情報として活用します。

通信会社3社共通SAQ

通信会社3社共通SAQは全12項目で構成されており、サプライチェーン上のリスクを把握するとともに、サプライヤー様と課題を共有しています。
また、懸念のあるサプライヤー様に対しては、ヒアリングによる詳細確認や改善提案など、改善に向けた対応を実施しています。

テーマ 設問数 設問内容例
法令遵守・国際規範の尊重 3 法令遵守や国際規範に関する会社方針・規程の確認など
人権・労働 5 人権尊重・労働者の権利確保、児童労働の実態、労働時間への配慮
安全衛生 6 危険箇所の特定・評価・対策のプロセス、緊急時報告や避難、労働災害有無など
環境 4 環境イニシアティブ認証取得、温室効果ガスの排出量を算定、環境負荷低減、水の管理、資源の有効活用と廃棄物管理など
公正取引・倫理 7 腐敗防止、適切な情報開示、公正なビジネス遂行、通報者の保護、責任ある鉱物調達など
品質・安全性 4 トレーサビリティ管理、違反行為の有無など
情報セキュリティ 5 個人情報保護、機密情報漏洩、サイバー攻撃の防御手順など
事業継続計画 2 大規模災害、テロ、広域伝染病などへの対応の作成
マネジメントシステムの構築 1 取引リスクの特定、軽減へ向けた取り組みについてのステークホルダーへの説明
お取引先の管理 2 2次お取引先さまへのアンケート実施、実地調査・監査など
苦情処理メカニズムの整備 3 苦情処理窓口設置、ステークホルダーへの周知、通報者保護など
取り組み状況の開示 1 サステナビリティ、サステナブル調達などの取り組み状況

購買プロセスへの組み込み

当社は、新規取引開始、与信審査、発注先選定、契約更新、重要取引先レビューの各段階で、サステナブル調達の確認結果を参照します。
価格・品質・納期・安定供給が同等の場合には、サステナブル調達の取り組み状況も選定判断の参考にします。
重大リスクが確認された場合は、改善計画の協議、取引条件の見直し、必要に応じた取引停止を含む対応を行います。

是正・改善支援

調査や対話により懸念が確認された場合、当社はサプライヤー様と課題を共有し、改善の方向性、期限、確認方法を協議します。
必要に応じて情報提供、説明会、再調査、ヒアリングを行い、改善状況を継続的に確認します。

目標と実績、次年度へのKPI

当社は、サプライヤー調査の対象範囲、回答率、第三者評価の活用状況、リスク分類、改善支援の状況、研修実績などをKPIとして管理し、継続的に改善します。
2025年度は、発注金額上位65%を対象に調査を実施し、アンケート回収率94%、平均点数61点という結果でした。
2026年度は対象を発注金額上位70%に拡大し、回収率95%以上を目標とします。

【対象とKPI】

アンケート概要 2025年度目標 2025年度実績 2026年度目標
依頼対象 発注金額上位65% 発注金額上位65% 発注金額上位70%
アンケート回収率 70%以上 94% 95%
改善要請件数 必要数の100% 0件 必要数の100%
改善完了件数 100% - 100%

【アンケート実績】

アンケート種別 2024年度 2025年度 2025年度比率
第三者評価 17社 14社 28% 94%
通信3社共通SAQ 13社 33社 66%
未協力 15社 3社 6% 6%
計 45社 50社 100% 100%
  • 第三者評価:サステナビリティ評価のグローバルプラットフォームであるEcoVadisなど外部評価機関の受審結果をKDDIと共有しています。

【通信3社共通SAQ 結果】

得点率 2024年度 比率 2025年度 比率 定義
81〜100点 43% 36% 優れた取り組みができている
63〜80点 43% 36% 一般的な取り組みができている
0〜62点 14% 27% 取り組みが一部不十分である
平均点 79点 61点

2025年度より調査対象範囲を拡大したことに伴い、62点未満のサプライヤー様の割合が増加し、平均得点は61点となりました。
当社が主要リスクと認識する「人権・労働」については、SAQ結果およびサプライヤー様との対話を通じて、労働時間、適切な賃金、安全衛生、差別やハラスメントの防止、強制労働・児童労働の防止などの観点から、継続的に確認・改善支援を行っています。
回答詳細を確認した結果、全体として直ちに対処を必要とするリスクの顕在化は確認されていませんが、アンケートの内容および当社調達方針の説明を通じて、次年度以降のさらなる協力についてご理解をいただいています。
また、環境分野で取り組みが十分でないサプライヤー様には、温室効果ガス排出量の算定、環境負荷低減、水・資源・廃棄物管理に関する情報提供を行い、段階的な改善を支援します。
今後もアンケートを通じてサプライヤー様とのエンゲージメントを強化し、サプライチェーン全体の持続可能性向上に取り組んでいきます。

研修・啓発活動

当社は、購買担当者、当社従業員、サプライヤー様を対象に、サステナブル調達、価格転嫁、労働時間・賃金、人権尊重、公正取引、情報セキュリティなどに関する研修・啓発を実施しています。
受講対象、受講率、理解度確認、未受講者フォローを管理し、調達活動への実装を進めます。

対象 2025年度目標 2025年度実績 2025年度評価 2026年度目標
当社購買担当者 購買担当者全員を対象にサプライチェーンにおける労働時間と賃金に関する「価格転嫁」の実務を含んだ研修を実施する 購買担当者全員に対しサプライチェーンにおける労働時間と賃金に関する「価格転嫁」の実務を含んだ研修を実施
受講率100%
目標を達成 中小受託取引適正化法、物流総合効率化法、貨物自動車運送事業法などサプライチェーン上の構造変化に関する研修を実施し、サステナビリティ、コンプライアンス、ガバナンスに関する知識を実装していく
目標受講率:100%
当社従業員 従業員の80%を対象にサプライチェーンにおける労働時間と賃金に関する「価格転嫁」の実務を含んだ研修を実施する 従業員に対しサプライチェーンに対する労働時間と賃金に関する「価格転嫁」の実務を含んだ研修を実施
受講率94%で、確認テストは100%合格
未受講者へ動画視聴を誘導
目標を達成 従業員に対しサプライチェーンにおけるサステナビリティ、コンプライアンス、ガバナンスに資する研修を実施する
目標受講率:90%以上
サプライヤー様 サステナブル調達の取り組みの説明と、サステナブル調達アンケートの対応依頼を継続して実施する 重要サプライヤーへ取り組みとアンケート趣旨を説明
アンケート協力率94%
目標を達成 サステナブル調達の取り組みの説明と、SAQの実施に関する趣旨、ご協力の依頼を継続して実施する
目標協力率:90%以上

新規サプライヤー様への対応

当社は、新規サプライヤー様との取引開始にあたって、「KDDIグループ持続可能な責任ある調達方針」と「KDDIグループ持続可能な責任ある調達ガイドライン」を案内し、当社方針への理解と実践を要請しています。
2026年度は案内方法を見直し、新規サプライヤー様への方針共有および要請の実施率100%を目指します。
また、品質・価格・納期・安定供給に加え、環境や社会への配慮を重視した「サステナブル調達基準」を設け、サプライヤー様および調達品の選定にあたり、判断の参考情報として活用しています。
新規取引時には、方針の共有状況や確認結果を記録し、適切な運用に努めています。

KDDIグループ持続可能な責任ある調達ガイドライン

サプライヤー様からのコンプライアンスに関する相談・申告窓口

アルティウスリンクグループは、サプライヤー様の従業員などから、中小受託取引適正化法違反の疑い、長時間労働、安全衛生、人権、強制労働、児童労働、差別、圧力行為などに関する相談・申告を受け付ける窓口を設置しています。
相談者の保護と秘密保持に配慮し、問題の未然防止、早期発見、早期解決に取り組みます。

相談・申告対象について

  • 取引適正化に関する法令違反の疑い
  • 長時間労働など「労働・安全衛生」にかかわる内容
  • 強制労働、児童労働、差別を含む「人権」にかかわる内容
  • アルティウスリンクグループ従業員の暴力行為、圧力行為など

サプライヤー様からのコンプライアンス相談・申告窓口

紛争鉱物・人権への対応

当社は、紛争鉱物を直接取引していませんが、調達活動における社会的責任を果たすため、サプライヤー調査を通じて責任ある調達状況を確認します。
また、強制労働、児童労働、差別、外国人労働者の権利侵害などの人権リスクについて、SAQ、対話、相談窓口を通じて継続的に把握します。

今後の目標

当社は、重要サプライヤー調査の対象拡大、SAQ回収率向上、改善支援の継続、購買プロセスへのサステナブル調達基準の組み込み、研修対象拡大を進めます。
今後もサプライヤー様との対話を重ね、サプライチェーン全体の持続可能性向上に取り組みます。